のぞいてみよう! 多読の世界 第7回 海外の日本語多読活動

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「多読って、聞いたことはあるけど…」これから日本語教師を目指す方、現場に立つ先生方に、日本語多読をもっと知ってもらうための連載。日本語多読支援研究会メンバーで構成されたウェブマガジンスタッフが、すでに多読を行っている国内外の教育機関やボランティア教室の先生方の声をお届けし、日本語多読が持つ可能性についてみなさんと考えていきます。

第7回 海外の日本語多読活動

こんにちは、日本語多読支援研究会の粟野・高橋です。第7回は、海外の多読活動をご紹介します。

日本国内のみならず、海外でも日本語多読は広まりつつあります。むしろ多読は、日本語と接触する機会の少ない海外の学習者におおいに歓迎されるのかもしれません。特にアメリカでは、日本語多読に注目している先生が数多くいらっしゃいます。アメリカの日本語多読については、第9回で詳しくお伝えする予定です。
今回は、海外で日本語多読を行っている教育機関の中から、セルビア共和国・ベオグラード大学と、オーストラリア・国際交流基金シドニー日本文化センターでの取り組みをご紹介します。
なお、『日本語教師のための日本語多読授業入門』(アスク出版)にも海外の実践報告が載っていますので、ぜひご覧ください。

1. ベオグラード大学の「部活」

みなさんは、セルビアと聞いて何を思い浮かべるでしょうか。ピンと来る方は、もしかしたらスポーツがお好きな方かもしれません。そう、セルビアはテニスのジョコビッチやサッカーのストイコビッチなどを輩出しているスポーツ大国なんです。また、日本とは接点が少ないように見えますが、大学はもちろん、高校でも日本語が学べる学校がいくつもあるんです!
ここでは、旧ユーゴスラビアに位置するセルビアのベオグラード大学で行われている多読活動をご紹介します。

10周年を迎える授業外の多読活動

ベオグラード大学での日本語多読は2010年冬に始まりました。実は、私(高橋)が授業外での活動開始に携わり、うれしいことに今年10周年を迎えます。今でも続けてくださっている先生や学生に感謝、感謝です。私は今でも1年に1回、大学のご厚意でベオグラードを訪問し、多読活動の見学をさせてもらっています。今年も無事に行ってきました(訪問は2020年1月末~2月初旬)。

この青空と建物がなつかしい!

私が2013年夏までベオグラード大学にいたときは、日本語専攻の講師数名が授業外の活動として、「にほんごでどくしょ」を運営していました。現在は、授業外で有志が集まる「部活」の一部として運営されています。多読の他にも、日本語会話クラブ「ペラペラカフェ」や書道が行われているそうです。
部活では学生が部長になった学生主導で運営を行うようになったそうです。場所や時間の設定、学生への連絡、本の運搬まで部長が中心となって行われています。残念ながら現在は一時的に部長不在とのことでしたので、その日は先生と学生が協力して本を並べていました。

用意されたたくさんの読みもの

教室に運び込まれたダンボール3箱分の本は、だいたい200冊ぐらい。これだけでもまだ一部のようです。多読用の読みものをはじめ、マンガや絵本がたくさん!
日本から買ってきてもらったり、大使館などから寄贈があったりして、ここまで読みものが増えたそうです。

読み聞かせをやってみた

今日は20名ぐらいの学生さんが参加していました。日本語を始めたての1年生から、留学を控えた4年生、さらには近隣の高校で日本語を勉強している生徒さんや先生の姿も。
ベオグラード大学講師の甘利実乃先生によると、大学の学生だけでなく日本語授業が行われている近隣の高校や日本語学習機関にも声をかけているとのこと。日本語多読の輪が広がっていますね!

久しぶりに、多読の説明をさせてもらうことになりました。懐かしい教室です。
初めて参加する学生さんもいたので、まずは多読ルールの復習。次にレベル0の本を、絵に注目させながら全員で読みます。
さあ、それぞれで多読のスタートです!

あれ、1年生がどの本から始めていいかわからなくて、困っているようです。

「そうだ、あれをやろう!」

そう思った私(高橋)は、以前ボランティア教室で見学したときに学んだ読み聞かせをやってみることにしました。

ボランティア教室で教えてもらった「読み聞かせ」についてはこちらから!

選んだ本は「笑い話」(アスク出版)。本を指差しながら、やさしいことばや繰り返しのあることばを中心に、学生と対話しながら読み進めると…。

「おもしろい本でした!」
学生の評判は上々。やった!

その後、学生一人ひとりに「どうですか?」と声かけをしながら、どのように読んでいるか聞いていきました。

事後ブックトークをやってみた

実は私、後でアクティビティをしたくて、多読を始める前に学生にこう言っておきました。

「何でもいいので、読んだ本の中からことばを一つ教えてください。印象に残ったことば、よくわからないことば、先輩がたぶん知らないことば、何でもいいですよ。文じゃなくて、ことばを教えてくださいね。」

思い思いに選んだことばをホワイトボードに書いてもらい、小グループで「今日のことば」というテーマでブックトーク、スタート! 先生や大学院生にグループリーダーとして入ってもらいました。

今回のブックトークでは、ホワイトボードに書いたことばがあるページや、ことばに関係のある挿絵を見せながら、本の内容を話してもらいました。

日本語に自信がある学生は、日本語で。でも、みんなが日本語に自信があるわけではありません。

そこで、自信がつくまではセルビア語でも英語でも、その他の言語でもいいと伝えました。さらには、話すことがいやな人には強制させないことにしました。(もし私が英語を強要されたら、いやですしね。)

とはいうものの、積極的な学生たち。気がついたら予定時間より30分も終了時間をオーバーしてしまいました。

学生たちが選んだのは、なかなか普段の授業では取り上げられないことばばかり。

「にせさつ」なんていうことばまでありますね…。

ちょっと学術的になってしまいますが、多読によって付随的に(知らないうちに)語彙学習ができてしまうという研究もあります。こうやって学習者がことばを覚えていくこともあるんですね。

※ご興味のある方は、Ciniiなどで「多読 付随的語彙学習」と検索してみてください!

部長からメッセージ!

部活として進化したベオグラード大学の多読。昨年部長だったお二人、マルコさんとアンバーさんから日本語でメッセージをもらいました。2019年3月に聞き取りを行い、私(高橋)がまとめました。

2019年の部長マルコさん(左)とアンバーさん(右)

マルコ:

 多読は日本語の勉強に便利というよりも、欠かせないものだと思います。特に2年生(初級後半)まではストーリーを読む機会がなかなかないので、多読をすることで日本語に慣れることができます。そして、教科書にないけどよく使われる言葉も読みながら発見することができます。

それに、一人でではなくて、二人とかグループで一緒に読むのが楽しくなるんです。そうすると、みんなもっと読みたくなるみたいです。

 僕は人と話すことが恥ずかしかったんですが、部長をやって、学生や先生と日本語でコミュニケーションをする方法が上手になりました。

 みんなが読むことを通して、日本語を使う自信を持って、ペラペラになれるような部活にしたいです。自分は話せないから、部活には行かないという学生も多くて、そのような人にも来てほしいです。そのためにも、多読を毎週やって、来る学生を増やせるようにがんばります。

アンバー:
私は部長になって1か月です(当時)。同級生の友だちが日本語に自信がないので、部活が来るのが怖いという声をよく聞きました。そこで、私が部長になってみんなを誘ってみようと思ったのが、部長になったきっかけです。
日本語を始めたばかりの人にとっては、日本語の本を読むことがちょっと怖いんです。でも、多読に来ると、みんな楽しく読んでいます。多読を通して日本語に触れるいい機会だと思っています。

ここまで、ベオグラード大学の多読活動についてお伝えしました。これからも綿々と続いていってほしいなあと思いながら、帰国の途につきました。(高橋)

2.国際交流基金 シドニー日本文化センターの「多読会」

次に、シドニー日本文化センターの日本語教育派遣専門家・門井美奈子さんに毎月2回開かれている「多読会」の様子をレポートしてもらいました。

多読でゆったりとした夜の時間を…

今日は、オーストラリアにある国際交流基金シドニー日本文化センター(以下、センター)の図書館イベントの一つとして2015年から始まったTADOKU Reading Nights(以下、多読会)の様子を門井(日本語教育派遣専門家)がお届けします。

日本関連図書19,000冊以上、自慢の図書館へようこそ!

目の前にはガラス張りの大きな窓、そしてシドニーの青空、とても開放的な空間が広がっています。現地の人々が利用しているこの図書館で、月に2回、平日の夜に多読会が行われています。

シドニー日本文化センターの図書館

センターの日本語講座の学習者はもちろん、近隣の大学生、読書をしたい人々など、様々な人が集まってきます。
今年で5周年を迎えるこの多読会、どのような場がデザインされているのでしょうか。

多読会スタート!

図書館の一角には、レベル別の多読用読みもの、絵本、コミックエッセイ、児童書などが、約340冊以上並べられています。本の並べ方にも一工夫。各レベルのカラーシールが、参加者が選ぶ際の目印になっています。

レベル別に並べられた本

参加者は、名札と読書記録を受け取り図書館へ。常連さんたちは、好きな本を選び読書を始めます。一方、初めての参加者は、ガイダンスのために別室へ。日本語教育の専門家が「多読って何ですか?」という問いとともに多読の方法を紹介していきます。特に、ガイダンスでは、字のない絵本を用いて「絵を読む」ということを実践した後、レベル別の多読用読みものを例に、わからないところを飛ばしても大丈夫という感覚を一緒に体験してもらいます。

ガイダンスの様子

いよいよ多読の時間です! 約1時間20分、みなリラックスしながら本を読んでいます。今は、夏時間(2020年1月現在)。夕日を眺めながら、読書にひたる参加者たち。人数が多い時には、ビーズクッションの登場! リラックスした空間を作り出す魔法のクッションなんですよ。

図書館での多読の様子

多読後は、シェアリングセッションです。読んだ本の感想を共有したりと、多読をする中で、自分なりの気づきを共有します。その際、日本語、または、英語を使用するかは各参加者にゆだねています。人数が多い際は、司書や専門家が参加者の様子を観察し、グルーピングする場合もあります。今日は、常連さんから「聞き読みをするといいよ!」という読み方に関するアドバイスがでました。基本的には、司書と専門家がファシリテーターとしてサポートに入っていますが、常連さんが口火を切ってくれることも多いです。

シェアリングセッションの様子

参加者の声をきいてみよう!

常連さんのロックランさんとマイケルさんにお話を伺いました! 彼らが感じる多読の魅力に迫ります。

マイケルさん(左)/門井(中央)/ロックランさん(右)

日本映画好きなロックランさん(多読歴約9ヶ月):

日本語プログラムを探していたんです。でも、教室へ行って学ぶことに価値があるのか疑問で。自分が働きながらどれくらい勉強できるかもわからないし。自分のやり方で勉強するのが私のスタイルかもしれません。多読会は、「読む、読む、読む」っていう機会です。セルフ・スタディだと思う。多読は楽しい!(報告者により翻訳)

歴史・時代小説好きなマイケルさん(多読歴約11ヶ月):

日本で買った本が読めるようになりたいと思って、多読に来はじめたんです。『鬼平犯科帳』シリーズなど 家には読みたい本のコレクションがあります。でも、ほとんどの本が難しくて。一番いい方法は、また本を読み始めることだと思いました。やさしい日本語の本から始めているけど、続けていけば、数年後には『鬼平犯科帳』が読めるようになると思っています! 楽しめる方法で進めていかなきゃと思っています。(報告者により翻訳)

お二人が多読会へ来つづけているのは、日本語の読みものを読めるようになるためには、まずはやさしい読みものから始めて、そして楽しみながら読み続けることが大切だと実感しているからなんですね。

図書館司書の想いとは?

最後に、この多読会の発起人である矢田浩文司書に、多読会を始めようとしたきっかけ、運営で工夫している点など、お話を聞いてみました!

シドニー日本文化センター図書館司書 矢田浩文

― 多読会をはじめたきっかけは?

矢田:この多読会を始める前から、図書館にはレベル別の多読用読みもののコレクションはあったんですが、あまり利用されていませんでした。そこで、『日本語教師のための多読授業入門』(アスク出版)を読んで、豊富な本があるだけではだめ、日本語の本を読みたい人たち、その手助けができる人が一つの場に集まるっていうのが大切なんだということに気がつきました。

― 日本語教育支援を実施している当センターの矢田司書だからこそ、日本語学習者が日本語の図書をあまり利用していない状況に注目したのですね。

矢田:あと、日本語学習者が、多読を通して日本語の本を自力で読めることに気づいたら、多読会で読み残した本を自宅でも読みたいっていう自然な欲求が起こることは自明だと思いました

― やはり図書館司書、多読実践を始める際に本の貸し出しをどうするかという視点を持っていたんですね。

矢田:教師会や民間の日本語学校が日本語の図書の書誌データや貸出管理を行うのは負担が大きいですし、大学図書館でも、教師と司書が連携をとって日本語の図書を管理していくことも難しい現状があると思います。「日本語学習者が読める図書のコレクションがあって、それらの管理ができる私たちがやらなくてだれがやる!」という強い意気込みで始めたのが、一般の人々に開かれた多読会の始まりなんです。
そして、準備の段階で、絵本など一般向け読みもののレベル判定や、多読のやり方を説明するガイダンスなどには日本語教育の知見が必要なことがわかったので、センターに派遣されている日本語教育専門家と共同で行うことにしました。

― 運営で工夫していることは何ですか?

矢田:リピーターのためにコレクションの更新は不可欠。できるだけ教科書臭のしない本を入れています。

ー 海外で日本の図書をそろえるのに苦労があるのでは?

矢田:はい。はじめの頃は、購入した図書が多読で使用できるかどうかは、現物が届くまでわからないことがありました。今では、児童図書選書のためのブックカタログなど、選書に役立つ情報源を自分の中に充実させていくことを意識しています。できるだけ、子ども向けの本でも、大人が面白いと思うユーモアが入っているものや、新しい発見が含まれていそうなものを選んでいます。例えば、『おこめができた!』(ひさかたチャイルド)、『ポップコーンをつくろうよ』(光村教育図書)、『バナナのはなし』(福音館書店)などは、身近なところにある科学がテーマのため、大人の好奇心を掻き立てるようです。

ー 多読のコレクションには、矢田司書の選書のセンスが光っていますね!

 読んだ後にシェアリングセッションの時間がありますが、これはどうして始めたんですか。

矢田:はじめは、多読は読むことが大事なので、シェアリングはやらなくてもいいんじゃないかと悩みました。ですが、せっかく多読会へ来てくれた参加者に、一緒に多読を経験した他者との交流の場を提供するのも大切だと思うようになりました。今では、ファシリテーターとして参加者が負担なく語れるように、「はい」「いいえ」で答えられるような質問から徐々に話を引き出していく工夫をしています。

― 多読を始めて図書館に変化は?

矢田:日本語図書を借りる初中級レベルの日本語学習者が増えました!

― レベル別にラベル付けされた図書があることで、初級レベルの日本語学習者にも日本語図書が目に留まるようになったのですね。

多読用図書コーナー

純粋に読書を楽しんでほしいという図書館司書の願いがこもった多読会だからこそ、平日の夜、センターの図書館では日本語の勉強ではなく、ゆったりとした読書が楽しめる空間が広がっているのではないでしょうか。

※Tadoku Reading Night の特設サイト
https://jpf.org.au/library/tadoku-reading-nights/

図書館があって、多読向けの本のことがわかる司書がいて、貸出ができる、さらに日本語教育家の専門家の協力がある。これを満たす国際交流基金の図書館は、海外の日本語学習者にとって理想の多読の場になりうるんですね。

★その他の国際交流基金の図書館多読

ここからは、海外の国際交流基金の多読活動の様子を粟野(NPO多言語多読理事長)がお伝えします。

ローマ日本文化会館:2年前から多読会が開かれています。

ローマ日本文化会館の多読会の様子

図書館司書の吉田和子さん、日本語指導助手 齊藤タキさんがコメントを寄せてくださいました。

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2020年も引き続き基本的に月1回のペースで開催しています。2年前にレベル0から多読を始めた方が今ではレベル3、レベル4の本を読むようになっていたり、大学で日本語を学んでいる方の参加も増えたりと、少しずつですが着実に多読の活動は根付いてきています。そして多くの参加者の方から「(多読は)言語学習にとても効果的な方法だ」という声をいただきました。また、読書後のディスカッションでは自分が読んだ本について嬉しそうに話したり、初めての日本語での読書に喜びを感じている様子も見られました。今後は、会館外のより多くの方に多読の楽しさを知ってもらうため、大学やその他の教育機関での出張デモンストレーションを視野に入れています。

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NPO多言語多読のブログでも詳しく紹介されていますので、ご覧ください。
特に「多読ガイダンス」がユニークです。学習者に文字なし絵本を「読んで」もらったり、「辞書を引かないで読む」快適さを知ってもらうために、逆にいちいち辞書を引きながら読む体験をしてもらうなど工夫が満載。「1冊読めば、日本に1日留学したのと同じくらい日本語に触れられる」という司書さんの殺し文句(?)にも「確かに!」と唸りました。

クアラルンプール日本文化センター:こちらでも図書館で月1回の「JFKL多読サロン」が始まっています。報告はこちらをお読みください。

2019年5月の第1回JFKL多読サロンの参加者のみなさん

多読サロンの他に、日本語教育専門家がマレーシアの中学校や高校に多読を紹介したり、学校の先生とマレーシアならではのご当地もの多読読みものを作る活動も始めています。

多読普及活動
https://tadoku.org/blog/blog/2020/01/09/9284

多読関連のページ
https://www.jfkl.org.my/language/tadoku

日本語に触れる機会の少ない海外では、本から日本に触れることができる多読は貴重ではないでしょうか。より多くの人に多読の世界を知ってもらえるといいなと思いました。

ここまで、海外の日本語多読の現場についてお伝えしました。次回は、地域密着の多読活動②をお送りします。どうぞお楽しみに!

【最後に】

新型コロナウィルス感染拡大の影響で、学校や図書館が休みになったり、オンライン授業になって、多読の材料に困っている先生や学習者のみなさんがいらっしゃると思います。

そこで、この機会に多読や多聴多観ができるWebサイトをご紹介します。どうぞご活用ください。

・日本語多読・多聴・多観Webリソースの紹介はこちらから!
・NPO多言語多読「にほんごたどく 特設サイト」の無料の読みもの紹介はこちらから!
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取材・編集:日本語多読支援研究会

日本語多読支援研究会は、NPO多言語多読の中のグループです。NPO多言語多読の会員の中で、特に日本語多読の研究普及を目指すメンバーで構成されています。

 [今回の担当] 

粟野真紀子(あわの・まきこ/NPO多言語多読理事長)

日本語学校で日本語教師を務めるかたわら、2002年より日本語多読普及活動開始。2006年以降、多読向け図書『日本語多読ライブラリー』(アスク出版)の執筆監修を行ってきた。2016年には新シリーズ『にほんご多読ブックス』(大修館書店)を刊行。共著書に『日本語教師のための多読授業入門』(アスク出版)がある。現在、NPO多言語多読理事長として、国内外のセミナー等で多読普及に努めている。

高橋亘(たかはし・わたる/神田外語大学留学生別科 講師)

日本語多読支援研究会のメンバーで、現在は留学生に対する日本語教育を担当中。2010年夏に日本語多読に出会い、ベオグラード大学(セルビア)で課外活動として授業外多読活動を始める。その後、国内大学で活動支援に携わる。学習者が多読活動を終えた後の自律的な多読や、支援者が感じる意識について興味がある。

※この連載は、JSPS科研費 20K13084の助成を受けています。

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